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松島湾にて、ハゼの数珠子釣りに挑戦!

(ちょっと長くなります)

『週刊 日本の魚釣り』のオファーを受けたとき、
個人的にぜひ紹介したいと思ったのが、竹岡の手バネマダイ、有明のムツカケ、
松島湾の数珠子釣りでした。
竹岡のマダイは創刊号で紹介しましたし、
ムツカケも取材する予定です(ムツカケ取材してきました!)。

そして「数珠子釣り」というのは、日本三景で有名な松島湾で編み出された釣り方。
ズバリ、ハリを使わないハゼ釣りです。
「ハリがなくて、どうやって釣るの?」
当然、そんな疑問が湧いてくるわけですが、
地元の漁師さんが編み出した画期的な方法があるのです。
その釣り方自体は以前から知ってましたが、私自身は未体験。

で、忙しさの間隙を縫って、松島湾に出かけてきました。

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ここはずいぶん以前、船舶免許取得のために一週間ほど合宿した懐かしの地です。
(実習中に松島の桟橋に上陸して、ブラブラしたことを思い出します)

まずは、仙塩マリンにて情報を入手。
ここは湾内唯一のレンタルボート店で、2馬力も貸してくれます。
聞くところによると、松島湾では5月過ぎから25センチ超えのジャンボハゼが釣れるとかで、いまがちょうどハイシーズンだそうです。
最近では、ワームでハゼを釣る人も増えているとのことですが、
数珠子釣りをする人は皆無とか(汗)。

「でも、岸壁で普通に釣れますよ」との話を聞いて、さっそく塩釜港へ。

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日曜日ということもあって、岸壁にはずらりと釣り人。
そして、つねに誰かの竿が曲がっていて、次々と魚を取り込んでました。
見せてもらうと、それが全部ジャンボハゼ。それも、チョイ投げで!
東京湾じゃ、あり得ない光景です(笑。

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続いて、塩竃の釣具屋さんでもタップリと情報を入手してから、
七ヶ浜を巡り、松島を通過して奥松島へ。

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震災の被害が大きかったエリアですが、
一部の港では復興が進んでいて、釣り人も戻ってきているそうです。

ここで竿を出したら、アイナメやチンチンが釣れました。
岸壁でボサエビを網ですくって、それをエサにメバルを釣っている方もいました。

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夜、塩竃のホテルに到着すると、ライターのOさんとバッタリ。奇遇です。
八丈島のパパ大津留さんもご一緒でした。某誌の取材だそうです。


さて、翌朝はいよいよ数珠子釣りに挑戦。

お世話になったのは、えびす屋さん
話を聞くと、いまでは地元でも数珠子釣りをやる釣り人は皆無に近いのだとか。
湾内では、3人の漁師さんだけが数珠子釣りを行っているそうで、
今回紹介して頂いたのは佐藤船長。
2本竿を巧みに操る大ベテランです。

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さて、数珠子釣りの最大の特徴は、釣りには必須のはずの「ハリ」を使わないこと。
その代わりに「数珠子」と呼ばれる、イソメを細長いダンゴ状にまとめた特殊な仕掛けを使います。
数珠子の作り方は、長いハリを使ってイソメを糸に4〜5匹ほど通し、
それを2本束にして撚り、さらに2つ折りにして撚り合わせるというもの。

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私も実際に船長に教わって作ってみました。
じつは、この日のために数珠作りに使うハリを想像して息子に作らせたのですが、
船長いわく「いいハリ作ったね。十分使えるよ」。
イソメを通したイトを撚り合わせるのは少々難しいですが、結構楽しい作業です。
この釣りをやるなら、ぜひ、自分で作ってみることをお勧めします。
ちなみに、ハリは細いステンレスの焼き鳥用の串を20センチほどにカットして、
片端をバーナーであぶってハンマーで叩いて平らにし、糸を通す1ミリほどの穴をドリルで開けてできあがりです。

この数珠状のエサの塊を海底で小突きながら誘い、
ハゼがそれを丸ごと飲み込むと、エサが歯に引っ掛かってそのまま釣り上げることができるという仕組み。
いったい誰が考えたんでしょうね。最高です。

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あとで気づいたのですが、
松島湾のハゼは平均サイズが大きいだけでなく、その口の力も非常に強力なのです。
試しに、大型のハゼの口の中に指を入れてみたら、普通に痛かったです。
カメラマンのKさんは出血したとか(笑。
また、塩竃の岸壁で釣っていた人にも聞いてみたのですが、ときどきエサだけくわえているハリに掛かってないハゼが釣れるそうです。
こうしたアゴ力?が強いハゼが棲息する釣り場だからこそ、
数珠子釣りという世界的にも稀有な釣法が成立するとも考えられます。

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そして、この釣りでもっとも重要なのが、竿。
事前にKさんに聞いたところ、
穂先の柔らかい竿だと抜き上げ時にハゼが首を振ってエサを放してしまうとのこと。
で、私は硬めのルアーロッドを持参しました。長さは1.8m。
リールはイカダ用の両軸です。ラインはフロロの2号。

一方、今回、取材に協力して頂いたHさんは、
イイダコ用の和竿を持参。
Kさんは、硬めのハゼ竿です。

そして、船長のは・・・、丸節竹で自作した1.5mほどの竿。握りは桐材です。
一見、無骨な竿ですが、あとで持たせてもらったときに、この短さと軽さが絶妙であることに気づきました。

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ノベ竿も持参しましたが、出る幕なかったですね・・。

当日の湾内は、晴天ベタ凪の最高のロケ日和。
狙う水深は2〜3mほど。
数珠子釣りは、松島湾に大量に繁茂するアマモに仕掛けが引っ掛からないようにするために、ハリを使わなくなったとされています。
震災の影響で湾内のアマモは大量に消失したとのことですが、ハゼの魚影の濃さは健在。
また、アマモの再生事業も進みつつあるそうです。

タックルに数珠さえセットしておけば、いちいちエサを付ける必要がないので、
ポイントに到着するとすぐに釣り開始です。

釣り方は、仕掛けを水底で誘ってハゼが食いついた重みを感じたら、
そのまま竿を持ち上げて船内に跳ね込むというもの。
船長によれば、オモリで海底をトントンと強く叩くとハゼが逃げるので、
数珠の長さ分(8センチ前後)を考慮して、できるだけ優しく上下させるのがコツだとか。

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そして、ハゼが食いついたら迷うことなくスムーズ、かつ一気に跳ね込むことも重要。
途中でラインのテンションが微妙に変化するだけで、ハゼはエサを放してしまうのです。
柔らかい竿がNGなのは、これが理由だったんですね。
同じ理由で、ミチイトは伸びが少ないフロロカーボンがいいかも知れません。

すると、2本竿で釣り始めた船長が、いきなり良型ハゼを怒濤の連発。
釣り上げたハゼは、そのまま足元のバケツにポチャリ。見事です!


そしていよいよ我々も、船に備え付けの貸し竿でチャレンジ。
よほどハゼの魚影が濃いのか、数珠を海底で小突くとすぐにハゼがエサをくわえたときのブルブル感が伝わってきます。
最初は、そのまま跳ね上げようとしても、
途中でエサを放されてしまうことが続きましたが、
徐々に慣れてくるとアタリの出し方や跳ね上げの速度などによって、
釣れ具合が違うことがわかってきます。

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5尾ほど釣って、今度はルアー竿にチェンジ。
シーバス用のボートロッドですが、
この硬さと長さがちょうどいい感じで、借りた竿と遜色なく釣れます。
船長からも「その竿、数珠子釣りにすごく合ってるよ」とお墨付きを頂きました。
一日中小突きを繰り返す釣りなので、少しでも竿は軽い方が有利ですが、
カワハギやイイダコ釣りなどを考えると、この重さならOKでしょう。
というか、いまのところ専用の市販竿は存在しないので、
小難しく考えずに自分が使ってみたい好みの竿をチョイスするのが楽しめるかと思います。


その間、船長はハゼが釣れる筋に巧みに船を流しながらも、
我々とは桁違いのハイペースで釣っていきます。
同乗のHさんも江戸前のハゼ釣りでは大ベテランなのですが、
船長が釣るペースは、その5倍ぐらいでした。

跳ね込みが上手なのは当たり前ですが、
不思議なことにアタリの数が我々よりも圧倒的に多いのです。
おそらく、微妙な誘いの違いがあるのでしょう。まさに、名人技!

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で、「編集業とは傍観者にあらず」というわけで、
私も船長の2本竿を借りて釣ってみました。

実際に持たせてもらったときの第一印象は、とにかく軽いこと。
どんな釣りでも同じと思いますが、竿が軽いとそれだけで操作性や感度は向上します。
数珠子釣りの場合も、ハゼが数珠をくわえた感触がよりリアルに分かりました。
また、竿が短かく硬いことで竿先と数珠とのダイレクト感が増し、跳ね込みも非常にスムーズにできます。
実際にハゼを釣ってみて、この無塗装の無骨な竿が、じつは絶妙な重量と長さに設定されていたことに気づかされました。
ウチの庭先が丸節竹の広大な林なので、今度行くときには自作の竿を持参するつもりです。
ちなみに、ミチイトは水深に合わせて2.5m前後ありますが、跳ね込むときには普通に立ち上がればOKです。


気づいてみれば、イケスの中は大型ハゼで満杯(7割ほどは船長の釣果。アイナメも数珠子で釣れました)。

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数珠子釣りにはいろいろな釣りの要素が含まれている感じで、
その動作はイイダコ釣りにもちょっと似てますが、
個人的には子供の頃に楽しんだ屋台のウナギ釣りを思い出しました(笑。
とにかく、バラすのが普通の釣り。だけど、何だか無性に楽しい釣りなのです。

しかも、この絶好のロケーション。もう、毎日でもここでハゼ釣りしたいです。

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これまで、日本各地でいろいろな釣りを楽しんできましたが、
数珠子釣りは完全にハマりましたね〜。

しかしながら、現在、この釣りができる漁師さんは数名のみ。
地元の若い人にも伝承されていないそうなので、
このままでは伝統の釣りも廃れていきそうな気配です。

でも、この釣りには小難しい理屈抜きで、
身体で釣り方を覚えていくという本来の釣りの原点を感じました。
このおもしろさを広く伝えることができれば、必ずファンになる人も増えてくるかと思います。

ちなみに、釣ったハゼはさっそくお刺身に。
この絶品の食味も、松島ハゼの魅力なんですね・・。

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釣り本の編集者。
『週刊 日本の魚釣り』の監修者
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